第二章:お妃様の毒殺チャレンジ七番勝負
白雪――もとい、しずくが異世界での暮らしに慣れてきた頃、一つの問題が発生した。
「陛下、姫様が……毒を全部完食されました」
「またかァァァァ!!」
お妃様、正式名称「ミラベル・レヴァンタイン・ホワイト」は、美貌と冷酷さで名を馳せる女王だった。王の実娘ではない白雪を疎ましく思い、なにかと排除しようとするのが日課――というより趣味である。
だが、問題があった。白雪は「毒耐性」の加護持ちである。
第一の刺客:毒入りクッキー
ミラベルが仕掛けたのは、王宮パティシエに命じた「超絶かわいい♡おやつ大作戦」。クッキーには強力な睡眠毒が仕込まれていた。
「うわ〜、このクッキー……マカロンの風味とジンジャーの辛味が絶妙!むしろ、毒が旨味を引き出してる……!」
白雪は感動しながら完食した。ついでにレシピを逆算し、毒を“風味付け”に活用するお菓子づくり講座まで開いた。
第二の刺客:毒茶パーティー
お妃直々の「ご歓談」に招かれた白雪。もちろん茶には強力な幻覚剤が。だが白雪は――
「このハーブ、アヘン科ですけど煮沸して飛ばせば案外飲めますよ♪」
無事に帰ってきただけでなく、茶葉のブレンド技術を伝授してしまった。
第三〜第六の刺客
毒矢、毒霧、毒蛇入りのベッド、毒きのこランチ……と様々な毒攻撃が次々と繰り出されたが、白雪はすべてを「料理素材」か「アロマ療法」として活用してしまう。むしろ体調が良くなる始末。
第七の刺客:伝説の毒リンゴ
「……もう、これしかない!」
お妃はついに奥の手――古代から伝わる“魂まで浸食する”という呪われし毒リンゴを取り出した。しかも白雪に“自ら渡しに行く”というガチ勝負。
「おやつにどうぞ、白雪様。これは……特別製ですのよ」
「わぁ! いい香り……!でも、待ってください。断面が綺麗すぎる。これは……注射器で毒を注入した跡!?」
白雪、まさかの推理展開。CSIばりの鑑識眼を発揮し、毒リンゴの“毒”を逆に抽出して抗毒薬に変えてしまう。
「この液体、飲むと口臭にも効くし、便秘にもいいです!」
「……いやもう、あんた医者か錬金術師かなんかでしょ!?」
お妃、絶叫。そしてこの事件をきっかけに、白雪は“毒料理の伝道師”として王国内外から注目され始める。
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