おもしろくないミステリー短編小説「屋根裏の日本人形」

ある古い洋館には、屋根裏部屋があった。その屋根裏部屋には、古びた木箱がひとつ置かれていた。その中には、日本人形が数体しまわれていた。その日本人形は、年代物であり、美しい彫刻と精巧な着物が特徴だった。しかし、その人形たちの目には、何故か不気味な輝きが宿っていた。

ある日、館の持ち主であるヘンリー・ウィリアムズは、屋根裏部屋の掃除をすることにした。彼は興味津々で木箱を開け、人形たちを並べてみた。

しかし、その瞬間、何かがおかしくなった。人形たちの目がウィリアムズに向かって光り始めたのだ。彼は驚いて後ずさりしたが、人形たちは動き出し、じわりと近づいてきた。

ウィリアムズは慌てて部屋を飛び出し、逃げるように館から出た。しかし、その後も何度も夢に人形たちが現れ、彼を追い回すようになった。彼は人形たちの目を見るたびに、不気味な存在感と共に、自分を追い詰めようとする意志を感じた。

やがて、ウィリアムズは人形たちの正体を知るため、日本の神社を訪れることにした。神社の神主は彼に、その人形たちには「屋根裏の日本人形」という伝説があることを教えた。

伝説によれば、かつてこの地に住んでいた日本人の家族が、神聖なる力を宿した人形を作り上げたという。しかし、その力が暴走し、人形たちは家族を襲い、家を出て行ったというのだ。

ウィリアムズは、その伝説が真実であることを知り、人形たちを何とか鎮める方法を探し続けた。そして、ある年老いた日本人の人形師に出会った。彼はウィリアムズに、人形たちを元の木箱にしまうことで力を封じる方法を教えてくれた。

ウィリアムズは教えられた通りに木箱に人形たちをしまい、屋根裏部屋に戻ってきた。人形たちは再び静かになり、その不気味な輝きも消え去った。

以降、ウィリアムズは人形たちを放置せず、定期的に木箱にしまっていた。彼はその後も洋館で静かな生活を送っていたが、屋根裏の日本人形の存在は忘れることができなかった。

彼はいつも気をつけながら、その古い洋館で一人静かに暮らし続けたのである。